Monday, August 16, 2021

2021年第2四半期(4〜6月)、94%のアメリカ都市圏が2桁の価格上昇を記録

 【要約】

・2021年第2四半期の一戸建て中古住宅の販売価格の中央値は、測定した都市圏の99%で1年前に比べて上昇し、94%の市場で2桁の価格上昇が見られました。

・一戸建て中古住宅の販売価格の中央値は、1年前に比べて6万6800ドル上昇し、22.9%増の35万7900ドルとなりました。3年間で10万ドル以上の価格上昇があったのは46の市場でした。

・一般的な中古一戸建て住宅の月々の住宅ローン支払額は1,215ドルに上昇し、中古一戸建て住宅を購入するために一般的に必要とされる家族の収入は58,314ドルに上昇しました。


住宅在庫が引き続き低水準であることに加え、記録的な低水準の住宅ローン金利が住宅需要を喚起したことにより、2021年第2四半期中、測定対象となった183中182の市場で、中古一戸建て住宅の販売価格の中央値が上昇しました。全米不動産協会(National Association of Realtors®)

一戸建て中古住宅の販売価格の中央値は、1年前に比べて6万6,800ドル上昇し、22.9%増の35万7,900ドルとなりました。すべての地域で前年同期比2桁の価格上昇が見られ、北東部(21.8%)を筆頭に、南部(21.0%)、西部(20.9%)、中西部(17.1%)の順であった。

NARチーフエコノミストは、住宅価格上昇とそれに伴う住宅資産蓄積は過去1年間は大幅に増えたが、2022年に同じトレンドとなる可能性は低く、市場供給増や需要先細りから価格上昇は著しく鈍化すると予測しています。

12都市圏では1年前に比べて30%以上価格上昇し、そのうち8都市圏は南部、西部地域となります。また、サンフランシスコとニューヨークの都市圏で住宅価格が急激に上昇していると指摘しています。

過去3年間で、中古戸建ての平均的な価格上昇は89,900ドルで、182の市場で価格上昇が見られました。この内、46市場では、10万ドル以上の価格上昇となりました。最も価格が上昇したのは、カリフォルニア州サンフランシスコ・オークランド・ヘイワード(31万5,000ドル)でした。

住宅価格の上昇にともない、中古一戸建ての月々のローン返済額は、30年固定ローンの場合、1,215ドルに上昇しました。1年前に比べて196ドルの増加です。30年固定ローンの実効金利が3.05%(1年前は3.29%)に低下したものの、支払額は増加しています。2021年第2四半期に、住宅購入者の世帯収入に占める住宅ローン支払額割合は16.5%に上昇しました(1年前は14.0%)。

住宅新規購入者の購入能力は著しく低下しており、歴史的な低金利の恩恵を受けても、住宅価格が急上昇がネックになっています。初回購入者の住宅ローン支払額は収入の25%に跳ね上がっています(1年前は21.2%)。


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